とにかく好き!って言いたい星人

〜これが好き!ここがすごい!あれも素敵!と、とにかく言いたい星人の私〜

今週の「舞いあがれ!」。普通ということを改めて考える

今週の「舞いあがれ!」も、ふんだんに濃くて

色々思うところがありました。

 

 

いつもニコニコ温厚な貴司くんが失踪する所から始まった

今週の「舞いあがれ!」。

 

 

私はこのドラマが始まった当初から

貴司くんへの自己投影が止まりませんでした。

 

公式HPの人物紹介のところにも

【「ふつう」になじめない性格。】とあったのが

とても良いなと思っていました。

 

 

私も普段から「普通」という単語を日常的に使いますが

「普通なんてないよ」と言われたりすることもしばしば。

 

いや、そうなんだよ。普通なんてないんだよ。

 

 

でも、なにか違和感があって

私の思う普通と、みんなが思う普通が違う気がして

 

これはなんだ?と思っていて

それが最近になってようやく分かったんですが

 

私の思う普通って「多数派」のことだったんですね。

 

多数決取ったら多く手が上がる意見に

私はあまりいたことがないかもしれなくて

 

 

姉からも

「多分あんたは少数派だから、自分の普通を普通と思いすぎない方がいい」

 

 

と言われたことがあって、

それで腑に落ちたんですね。

 

少数派の私が思う普通

 

多数派にいる方が思う普通

 

そりゃ違うよなぁと。

 

だからずっとなんか違和感があって

でもそれが何なのか分からなくて、苦しかったのかなぁ?と。

 

自分に少数派という認識も概念さえもなかったから。

 

 

でも少数派だからと言って飛び抜けた奇抜さも個性も別にないし

(すごい頭が良いとかすごい歌が上手とか目に見えるような特別さ?みたいな)

 

だから多数派の雰囲気や色に擬態しようと思えば擬態できるし

そうやって実際生きてきました。

 

多勢派に合わせる、ということですね。

自分を騙してですけど

 

なのでその場限りでは良くても

本当の自分ではないのでいつかタイムリミットが来てしまいます。

 

 

今回の貴司くんみたいに「限界」が来るんですね。

 

 

結局自分は多勢派のみんなみたいな普通になりきることもできず

だからと言って少数派の普通でいると自分が異質に思えて

 

みんなみたいにやりたいし、なりたいけど、できなくて

 

自分、なんなん?状態に。

BGMは藤井風さんの「何なんw」で決まり)

 

 

だから今日放送回の貴司くんの母親の

「私はあんたに普通に幸せになって欲しいんや!」は

 

なかなかに消化しづらい食べ物みたいな言葉だなぁと思ってしまいました。

 

歯の隙間にちっちゃい何かが挟まる異物感みたいな…

 

「そうじゃないねん…」っていう…苦しさ…

 

 

それがお母さんの愛情ともちろん分かっていますが

普通の幸せにありつけるなら、とっくに辿り着いてるだろうけど

 

自分でも自分にとっての本当の幸せとか

普通の幸せと言われるものがどんなものか未知の世界だし

 

またそれが実の母親の「普通」と自分の「普通」のズレが生じているところも

正直辛いところやなぁ〜とも思い。

 

 

でもこういうところを描いてくるところが

さすが「舞いあがれ!」さんだなぁと感じました。

 

劇的展開のような派手さがはないし

サラリとした質感で流れていくので

気を緩めていると

聞き逃したり、見逃したりしちゃいそう。

 

だけど。

 

そういうところにこそ、貴司くんの真髄が散りばめられていて

その繊細さと人間の機微みたいなものが

リアルに感じました。

 

 

貴司くん、もがきながらでも

パズルのピースがぱちっとハマるような

本当の自分の居場所、絶対見つかるから

少しずつ頑張れ!と、願わずにはいられませんでした。

 

 

 

そして一方岩倉家。

 

航空学校に進んでパイロットになりたいという舞ちゃんに対して

お母ちゃん、

 

「あんたには向いてないと思う」

「今まで飛行機作りたいいうてたやん。お父ちゃんも楽しみにしてたんやで」

 

という、正直

 

ちょ、お母ちゃん待ってや!

 

とエセ関西弁が出てしまうほど

こちらのお母ちゃんにも私は思うところがありました

 

 

私は結婚したことがありません。赤ちゃんも産んだ経験がありません。

なので母親という経験がないからこそ

あくまでも子供目線ということでしか気持ちを考えることはできません。

 

 

わかってます

可愛い愛しい舞ちゃんを心配しているし、

辛い思いして欲しくない、悲しい思いして欲しくない

大変な思いして欲しくない、全部分かってます

 

でも、でも、お母ちゃん

 

 

誰よりもあなただけは

舞ちゃんのこと信じてあげて欲しいよ〜!( _

 

 

娘が頑張りたいいうてんねんで

あんな小さい時から走るだけでお熱出ちゃって

寝込んでた舞ちゃんが

 

 

誰にでもできる訳ではない大変な責任を伴う職業に

挑戦したい、頑張りたい、やってみたい

って、涙ながらにいうてんねんで

 

 

みんなができる訳じゃない道を

恐いし未開拓地な道を行きたいって言ってる娘を

 

 

信じて見守って

送り出してあげて欲しいよ、お母ちゃん

 

(松岡修造並の熱さでお届けしております)

 

 

でも実の母親だからこそ

自分の子供のこと、守りたいし危険な目に遭わしたくないですよね。

分かってんねんであたしも

 

 

転んで痛い思いしそうな子供を

火に触って火傷しそうな子供を

車が走っているところに歩いて行ってしまいそうになる子供を

 

黙ってみていられる訳がないことは分かっている、けど、

 

 

でも治る怪我ならいくら転ばせたっていいと思うし

安全安心な場所にいることも素敵だけど

恐くて不安で大変な経験をさせてあげることもとっても素敵なことで

 

 

しかもあの遠慮がちだった保守的な舞ちゃんがですよ

 

私部外者なのに、勝手に親戚のおばさんみたいな気持ちで

「あの舞ちゃんがこんな風に自分の意見言えるようなって」って

 

そっちの感動が勝ってしょうがなかった

 

確かな成長。

 

 

(;_;)<すごいで!

 

 

そして最後にはちゃんと受け入れてくれたお母ちゃん。

 

ありがとう

ありがとうやで、お母ちゃん誰目線やねんは承知の上で)

 

 

やっぱり、自分の大切な人だからこそ

私のことを信じて見守って応援してほしいよなあって。

 

改めて家族の在り方みたいなものを

子供目線だけで見てしまったけれど、そう思いました。

 

 

そーして。今週は2回泣いちゃったんですけど

どちらもばあばの登場シーンでした。

 

 

(勝手に自己投影しちゃってる)貴司くんに対しての

 

周りに合わせなくていい

自分を知ってる人間が一番強い

変わり者は変わり者のままで堂々と生きたらよか

 

 

この3段構えは後世に残したくなるパワーワードたちでした

 

 

私もめちゃくちゃ救われました。

こういう言葉たちを家族でもない大人にかけてもらえるありがたさ。

 

そのままでいたいけど、そのままでいられなかった人間にとって

「それでいい」と判子押してもらえることが

どれだけ嬉しいことか。

 

腫れ物扱いしないでいてくれたばあばが

女神様みたいに思えた。

 

 

そしてもう一つは恵さんに自分の思いを吐露するシーン。

 

親子だからこそ言葉にすることが難しかったことも

今のばあばだから素直に口にできる、謝れる。

 

またばあばは旦那さん亡くして女手一つで恵さんを大事に育ててきた。

だからこそまだまだ若かった恵さんの決断を

早すぎる、できるわけない、と

真っ向から受け入れられなかったり、その心労を思うと。

 

たまらなかったですねぇ(噛み締め)

 

そして高畑淳子さんの名演技がやはり素晴らしく

高畑淳子さん感が一切ない一切匂わない

 

もうばあばでしかなくて

ずっとばあばで存在していて

祥子さんの歴史を感じる理屈が伴った名演技本当に素晴らしすぎました

 

 

 

🪁

 

 

 

舞ちゃんも進んだ、

貴司くんも進んだ、

留美ちゃんもお母さんに会って進んだ、

恵さんも、ばあばも、

 

今週はみんな一つ前進したところが見られたのが

よかったなぁと思いました。

 

こんなに自分から色んな感情が発現するのも

それだけハートに訴えかけてくれるドラマだからこそで、

 

本当に面白く見させてもらえてありがたいです。

なかなかないですね、こういうドラマは。本当に。

 

 

そして普段スーツで身を纏っている貴司くんの

貴重な浴衣姿(そしてお胸元)が見れたことも

NHKさん、ほんまありがとうやでと合掌した私は

 

ばらもん凧になって大空への刑。

 

😇<急な浴衣姿は心臓に悪い(ありがとうございます)